2010年12月21日
【有馬記念】ブエナに死角なし、3歳馬は全頭がローテーションに不安残す
★ポイント1「中山2200or2500m実績」
→過去10年、馬券圏内に入った30頭中18頭に中山2200or2500mでの連対実績があった。特殊なコース形態である中山2500mではコース実績が非常に重要であり、古馬であればこの条件を、3歳馬であれば2周するコースや非根幹距離での実績が欲しいところだ。
(ドリームジャーニー、シンボリクリスエスetc)
★ポイント2「内枠」
→過去10年、1枠を引いた馬の成績は【2・3・0・8】複勝率38.5%、2枠を引いた馬の成績は【1・0・4・10】複勝率33.3%。その一方で、6枠より外を引いた馬の成績は【2・2・2・54】複勝率10.0%。先週の朝日杯FSと同じく、極端に内枠有利のレースと言える。
(マツリダゴッホ、ディープインパクトetc)
★ポイント3「中4週以上の間隔」
→過去10年、中3週以内のローテーションで臨んだ馬の成績は【0・0・0・21】。秋の古馬GI戦線ラストを飾る有馬記念では「余力」が重要で、秋4戦目以内のある程度余力を持たせたローテーションで臨む馬に体調面で利があるようだ。
(ダイワスカーレット、ハーツクライetc)
一年を締めくくるグランプリレース・有馬記念。このレースへの3大主流ステップとしてジャパンカップ、菊花賞、天皇賞・秋が挙げられるが、直線が長い点、左回りである点などコーナー6つの中山2500mで行われる有馬記念との差は歴然。それゆえ2007年は80万馬券、2008年に至っては1番人気のダイワスカーレットが勝利したにもかかわらず98万馬券が飛び出したように波乱傾向にある。
今年の有馬記念で注目を集めているのは、年度代表馬のタイトルを狙うブエナビスタ。天皇賞・秋、ジャパンカップと牡馬相手に1着入線を続けており、昨年の有馬記念は先行馬総崩れの展開で早めに動いての2着。ライバルとなり得る3歳馬と比べて1戦少ないこの秋の臨戦過程もプラスであり、何よりコース経験があるという点は大きなアドバンテージと言える。
対ブエナビスタの筆頭候補として挙げられるのがローズキングダム。この秋の充実ぶりには目を見張るものがあるが、有馬記念の舞台である中山内回りは春に2戦してそれぞれ3,4着。その2レース以外では連対を外していないだけに、「コース適性」という部分では疑問が残る。過去10年、トライアル→菊花賞→ジャパンカップというローテーションで臨んだ3歳馬は【0・0・0・7】と不振を極めている点も不安に拍車をかけてしまう。
そして、上記に挙げたローテーションで言うとジャパンカップに出走したローズキングダム以外の3歳馬3頭(エイシンフラッシュ、ヴィクトワールピサ、ペルーサ)も相当危険ということになる。その他3歳馬ではダノンシャンティにも出走登録があるが、秋に1戦もしていない馬が馬券圏内に入った例は1994年のライスシャワーまで遡らなければならず・・・今月に入ってようやく重賞初制覇を飾った超良血馬2頭(トゥザグローリー、ルーラーシップ)も、過去10年で【0・0・0・21】と散々たる成績にある中3週以内のローテーションで臨んだ馬、という部分に該当してしまう。
データで見てみると、意外なほど3歳馬は危うい。それならローテーションという点でアドバンテージを得ている古馬勢の巻き返しを想定しておきたいところだ。昨年の有馬記念覇者・ドリームジャーニーは今年に入って勝利がないが、59kgという斤量or稍重の馬場という最大の武器である切れ味を殺がれるだけの要因があった。過去10年の有馬記念で6歳以上の馬は【0・3・4・34】と勝ち切れていない点はマイナス材料だが、何よりコース適性という部分で他馬を圧倒している。
ちなみに過去10年の有馬記念において、GI馬が1〜3着を独占した年は一度もない。非GI馬で馬券圏内に入った馬はみな人気薄だが、そのほとんどが「年内1月〜3月の重賞勝ち」という共通点を持っていた。それだけ季節巧者が強いレースという証拠であり、今年の出走馬で「非GI馬・年内1月〜3月の重賞勝ち」に該当するネヴァブション、フォゲッタブル、メイショウベルーガは大穴の可能性を持った馬として名前を挙げおきたい。
【データで見るオススメ馬】
★ドリームジャーニー
→過去10年、馬券圏内に入った30頭中18頭に中山2200or2500mでの連対実績があった。コース適性は言うまでもなく、今年に入って勝利こそないが59kgという斤量or稍重の馬場という最大の武器である切れ味を殺がれるだけの要因があった。昨年ブエナビスタを差し切っている舞台だけに、見せ場なしの凡走というのは考えにくい。
★ネヴァブション
→過去10年、馬券圏内に入った30頭中18頭に中山2200or2500mでの連対実績があった。同馬はAJCC&日経賞を制しているように中山2200or2500mは大得意であり、今年に入って一度も掲示板を外していない安定感は魅力。昨年は外枠を引いた上にハイペースに巻き込まれたが、内枠を引いてすんなり先行できるようなら。
【ローテーションで見るオススメ馬】
★ブエナビスタ
→天皇賞・秋をぶっつけで臨んだことで、今秋はこれが3戦目。これは今秋4戦目がほとんどである3歳馬にはない大きなアドバンテージであり、札幌記念から合わせて4戦目だった昨年とは体調面でも雲泥の差だろう。過去10年、3歳時に有馬記念で馬券圏内に入った馬は翌年の有馬記念で【4・0・0・0】勝率100%という強力なデータも後押しする。
【血統で見るオススメ馬】
★トーセンジョーダン
→過去10年、母父にノーザンテーストを持つ馬の成績は【1・1・4・2】複勝率75.0%。ダイワメジャー、スカーレット兄弟の印象が強いが、昨年、一昨年とエアシェイディが10番人気以下で3着に入っていることから、その適性は本物だろう。相手はグッと強化されるが、2戦2勝の中山に替る上積みと血統の力を生かせれば面白い1頭だ。
(競馬天気:火曜コラム・田原基成「データ分析」より)
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