2010年10月26日

【天皇賞・秋】盤石のブエナ、馬場悪化で本領発揮のジャガー、コスモ

★ポイント1「宝塚記念組」
→過去10年、宝塚記念5着以内から天皇賞・秋に直行した馬の成績は【2・2・1・7】複勝率41.6%。宝塚記念6着以下に敗れた馬が【0・0・0・5】ということを考えるとその差は歴然だ。
(メイショウサムソン、シンボリクリスエスetc)

★ポイント2「前走着順」
→過去10年、前走着順が6着以下だった馬の成績は【0・0・1・46】。その一方で前走1着or2着だった馬は過去10年で9勝を挙げており、前走着順は重視したいところだ。
(カンパニー、ダイワメジャーetc)

★ポイント3「牝馬」
→過去10年、牝馬の天皇賞・秋における成績は【2・2・3・6】複勝率53.8%。ダンスインザムード、ヘヴンリーロマンスがそれぞれ人気薄で馬券圏内に絡んでおり、人気を跳ね返すだけの適性の高さを秘めている。
(ウオッカ、ヘヴンリーロマンスetc)


秋の古馬GIロードのはじまりを告げる天皇賞・秋。昨年・一昨年とウオッカを中心としたハイレベルな争いが繰り広げられた。今年は現役最強クラスといっても差し支えないブエナビスタに上々一途のアーネストリーが挑む、限りなく2強に近い構図となりそうだ。

牡馬相手のGIでブエナビスタが先着を許した馬はドリームジャーニー、ナカヤマフェスタの2頭。今回出走を予定している馬でもっともブエナビスタに肉薄したのは宝塚記念のアーネストリーということになるが、そのアーネストリーとて1/2馬身の遅れをとっている。最大の惑星と見られていたペルーサが前哨戦の毎日王冠で馬券圏内にも入れない敗戦を喫しているだけに、ブエナビスタが連対を外す可能性は考えにくい。

さらにブエナビスタを後押しするデータとして「宝塚記念直行組の相性の良さ」「牝馬の天皇賞・秋における成績」が挙げられる。過去10年、宝塚記念5着以内から天皇賞・秋に直行した馬の成績は【2・2・1・7】複勝率41.6%、牝馬の天皇賞・秋における成績は【2・2・3・6】複勝率53.8%。1600〜2500mまでの幅広い距離適性、先行できる脚質も大きな武器になりそうだ。

では、最大のライバルになりそうなアーネストリーはどうか。昨年秋に戦線復帰後一度も馬券圏外を外しておらず、前走札幌記念も余裕を持った勝利。札幌記念から直行した馬は過去にエアグルーヴ、ヘヴンリーロマンスが勝利を収めており、ローテーションに不安はない。ただ、東京競馬場では【0・1・0・1】と勝ち鞍がなく、新潟大賞典でも5着に敗れているように左回り・コーナー2つの競馬場との相性の悪さは気がかりだ。

その他で注目したいのは、秋華賞で1〜3着を占めるなど今年活躍が目立つ関東馬。過去10年の天皇賞・秋において関東馬の成績は【4・3・1・47】となっているが、馬券圏内に入った8頭中6頭までもが藤沢和厩舎の管理馬。シンボリクリスエス・ゼンノロブロイ・ダンスインザムードで複数回馬券圏内に入っているように天皇賞・秋好走のノウハウを知り尽くしている感があり、今年出走を予定しているペルーサも侮れない1頭だ。


【データで見るオススメ馬】

★アーネストリー
→過去の天皇賞・秋において札幌記念から直行した馬はエアグルーヴ、ヘヴンリーロマンスが勝利を収めている。同馬は昨年秋以降馬券圏内を外しておらず、前走1着or2着だった馬は過去10年で9勝。コース適性は気がかりだが、打倒ブエナの最右翼と言えるだろう。

★ブエナビスタ
→過去10年、宝塚記念5着以内から天皇賞・秋に直行した馬の成績は【2・2・1・7】複勝率41.6%、牝馬の天皇賞・秋における成績は【2・2・3・6】複勝率53.8%。生涯を通じて一度も馬券圏内を外したことがなく、2戦2勝の東京に替る上積みは十分。対牡馬相手のGI制覇に向けて、死角らしい死角は見当たらない。

★ペルーサ
→過去10年、藤沢和厩舎の天皇賞・秋での成績は【3・2・1・7】複勝率46.2%。また、毎日王冠で1番人気だった馬は【1・0・2・3】複勝率50%と好成績を残しており、巻き返しの余地はある。東京芝2000mで【3・3・3・4】複勝率71.4%を誇るゼンノロブロイ産駒ということもあり、1800m→2000mへの距離延長もプラスだろう。

【ローテーションで見るオススメ馬】

★コスモファントム
→過去10年、ダート→芝替りで天皇賞・秋を制した馬にアグネスデジタルがいる。そのときは雨が降りしきる馬場コンディションであり、週末の予報を見るに今年もそれに近い馬場になる可能性が高い。メンバー中、ダート→芝替りで臨むのは同馬のみ。馬場が悪化すればするほど前走パワーの要する地方ダートを使ったアドバンテージが生きてくるはずだ。

【血統で見るオススメ馬】

★ジャガーメイル
→2007〜2009年の集計で、芝2000m重馬場でのジャングルポケット産駒の成績は【4・1・2・6】複勝率53.8%。今週末は雨が予想されるだけに、重馬場に強いジャングルポケットを父に持つ同馬にとっては恵みの雨となりそうだ。同馬自身、重〜不良では【1・2・0・0】連対率100%である。