2010年10月13日

【秋華賞】2年連続連対馬輩出中のローテーションで臨むワイルドラズベリー

★ポイント1「外枠」
→過去10年、ふた桁番同士でのワンツーは5回を数える。2003年、2007年ではふた桁番を引いた馬が1〜3着を占めており、GIにしては珍しい外枠有利なレースとなっている。
(ダイワスカーレット、カワカミプリンセスetc)

★ポイント2「ローズS連対馬」
→2007年に芝1800mに施行条件が変更されたローズS。条件変更後、ローズSで連対を果たした馬6頭中5頭が秋華賞でも連対を果たしている。200mの短縮により、秋華賞との関連性が強まっている印象だ。
(レッドディザイア、ブロードストリートetc)

★ポイント3「父ダンスインザダーク」
→過去10年、ダンスインザダーク産駒の成績は【0・2・0・5】連対率28.6%。ひと桁人気に支持された馬に限定すると連対率は50%まで跳ね上がる。菊花賞を見るより明らかだが、京都のGIでダンスインザダーク産駒の大駆けには警戒が必要だ。
(ムードインディゴ、レインダンスetc)


今年で15回目を迎える三冠最後の一戦・秋華賞。昨年はブエナビスタの三冠をレッドディザイアが阻止するという劇的な幕切れとなったが、今年もアパパネが三冠と同世代の牝馬限定GI完全制覇を目指す。オークスで同着優勝のサンテミリオン、ローズSを制したアニメイトバイオなど三冠阻止を虎視眈々と狙うライバルたちも強力で、見どころの多いレースとなりそうだ。

「三冠を狙うアパパネに死角はあるのか?」というところが鍵となる今年の秋華賞。これまで桜花賞・オークスの二冠を制して秋華賞に臨んだ馬はスティルインラブ、ブエナビスタの2頭だがそれぞれ1着、3着と馬券圏内を確保している。アパパネは前走のローズSでは4着に敗れたが、スティルインラブが5着から巻き返した例があるように、前走の敗因をトライアルと割り切れば本番で巻き返す可能性は十分だろう。春にチューリップ賞2着→桜花賞1着とトライアルから着順を上げている点も心強い。

アパパネのライバルとして最初に名前が挙がるのは、オークス同着優勝のサンテミリオンか。同馬の場合はオークスからぶっつけで臨むローテーションがポイントになりそうだ。過去10年、オークスから秋華賞に直行で臨んだ馬の成績は【2・0・0・9】と勝ち負けがはっきりしている。しかし、これをオークス3着内馬に限定すると【2・0・0・1】であり、決して悪い数字ではない。むしろ中8週を置いたフラワーカップで3着に敗れたことからサンテミリオン自身休み明けがどうかという点、関西圏での競馬が初という2点が不安材料として挙げられる。

現時点で伏兵扱いの馬の中から、近年の傾向を踏まえるとローズS連対馬に三冠阻止の可能性を託してみるのも良いかもしれない。ローズSが芝1800mに施行条件変更後、ローズSで連対を果たした馬6頭中5頭が秋華賞でも連対を果たしているのだ。出走馬上がり3F33秒台を使った2頭、アニメイトバイオとワイルドラズベリーの末脚はアパパネ、サンテミリオン陣営にとって脅威と言えるだろう。

【データで見るオススメ馬】

★アグネスワルツ
→前走ローズSでは2番人気7着に敗れたが、先行脚質で春のGI馬券圏内実績のある馬というところでトライアルから一変したアドマイヤジャパン、アドマイヤメインと重なる。2戦2勝と得意にしている京都替りで外枠からすんなり行ければ粘り込みがあっても不思議ではない。

★アパパネ
→ローズSでは牝馬相手に初めて連対を外したが、それを除けば対牝馬では一度も連対を外していない。これまで桜花賞・オークスの二冠を制して秋華賞に臨んだ馬はスティルインラブ、ブエナビスタの2頭だがそれぞれ1着、3着と馬券圏内を確保しており、当然本番では侮れない。

★ワイルドラズベリー
→ローズSでは上がり3F33.4秒の出走馬中最速の脚でアタマ差2着。直線でのコース取りを考えれば勝ちに等しい内容だった。京都芝は【2・1・0・0】と連対率100%であり、ローズSで上がり最速の脚を使った馬が2年連続秋華賞で連対している点も心強い。

【ローテーションで見るオススメ馬】

★ショウリュウムーン
→過去10年、前走札幌組は【1・1・2・10】複勝率28.6%。馬券圏内に入った3頭には上がり3F3位以内という共通点があり、同馬はその基準をクリアしている。前走は完全に脚を余してのものだけに、広い京都替りもプラスだろう。

【血統で見るオススメ馬】

★ディアアレトゥーサ
→過去10年、ダンスインザダーク産駒の成績は【0・2・0・5】連対率28.6%。同馬の父トーセンダンスはダンスインザダークの全弟にあたり、兄は宝塚記念1着、凱旋門賞2着のナカヤマフェスタ。紫苑Sの勝ち時計1分58秒8は今年行われた中山2000mのレースにおける最速で、2分を切って勝ったのも同馬だけだ。