2011年05月06日

【データガラパゴス】サクラバクシンオー産駒は本当に1600mがダメなのか?

NHKマイルカップが行われる今週。毎年この時期は高速決着が多くなるが、昨年のこのレースでは1分31秒4という日本レコードが飛び出した。今年の出走予定馬には「前に行ってナンボ」という馬が多く、馬場コンディション次第では昨年に匹敵する好時計が生まれる可能性もある。

さて、今年のNHKマイルカップで人気が予想される昨年の2歳王者・グランプリボス。同馬の父であるサクラバクシンオーが先日急逝してしまったということで弔い合戦という向きもあるが、「サクラバクシンオー産駒に1600mは長い」というのが専らの評価。そこで今回はサクラバクシンオーにスポットを当て、グランプリボスが東京1600mをこなせるのかという可能性と絡ませつつ分析をしていきたい。


★サクラバクシンオー産駒の距離別成績(芝)

1000m【43・41・41・237】複勝率34.5%
1200m【423・371・311・2744】複勝率28.7%
1400m【110・82・71・762】複勝率25.7%
1600m【59・61・59・644】複勝率21.7%
1800m【21・23・21・249】複勝率20.7%


2000m【1・0・3・89】複勝率4.3%

上記はサクラバクシンオー産駒の距離別成績を示したものだが、距離が伸びるに従ってわかりやすく成績が落ちている。特に2000mでは複勝率4.3%という散々たる成績であり、仮にグランプリボスが皐月賞に出走していたとすれば、データ上からはとても狙える馬ではないと言い切れる。

ただ、ご存じの通りグランプリボスに限れば1600mのGIを制しており、1800mのスプリングSではのちの皐月賞馬・オルフェーヴルと0.2秒差の4着という接戦を演じている。過去のNHKマイルカップでもエイシンツルギザンが2着に入っているように、まったくこなせないと決めつけるのは早計だろう。

そこで今度は、「サクラバクシンオー×母父」という血統面からアプローチしていきたい。


★サクラバクシンオー×母父馬

1位 サンデーサイレンス【64・58・50・291】複勝率37.1%
2位 マルゼンスキー【23・25・20・229】複勝率22.9%
3位 ミルジョージ【21・19・14・171】複勝率24.0%
4位 トニービン【20・9・12・100】複勝率29.1%
5位 ダンスインザダーク【16・15・10・96】複勝率29.9%


フジキセキ【6・5・2・25】複勝率34.2%

ここで注目すべきは、母父サンデーサイレンス系との相性の良さ。母父サンデーサイレンスはアドマイヤムーンやスクリーンヒーロー、ビッグウィークなど産駒の距離適性を底上げする力を持つが、同じようにサクラバクシンオー産駒の距離適性の幅を広げているとすればグランプリボスの朝日杯FS制覇というのも納得が行く。そして、それを裏付けるのがサクラバクシンオー×サンデーサイレンスの馬に限定した距離別成績だ。


★サクラバクシンオー×サンデーサイレンスの距離別成績(芝)

1000m【0・2・1・5】複勝率37.5%
1200m【34・33・21・127】複勝率40.9%
1400m【14・11・10・57】複勝率38.0%
1600m【13・6・9・59】複勝率32.2%
1800m【2・5・8・27】複勝率35.7%

結論としては、「サクラバクシンオー産駒は距離が伸びるほど成績を落としている。ただし、母父サンデーサイレンス系は除く」ということになりそうだ。さかんに言われている東京芝1600mに対する適性に関しても複勝率32.2%なら一概にダメとは言い切れないだろう。

最後に、東京芝1600mでのサクラバクシンオー×サンデーサイレンスは「枠」が重要という点も追加しておきたい。3枠より内に入った際の成績が【8・4・5・17】複勝率50.0%、4枠より外が【5・2・4・36】複勝率23.4%と倍以上の開きが出ているのだ。

(競馬天気:金曜コラム・「データガラパゴス」より)