2010年12月09日
【阪神JF】ダンス躍動!ユタカ興奮
「阪神JF・G1」(12日、阪神)
運命の糸にたぐり寄せられた人馬が仁川で躍動する。2歳牝馬女王の座を決める一戦の追い切りが8日、東西トレセンで行われ、ダンスファンタジアは栗東坂路で新コンビの武豊を背に併せ馬。重賞ウイナーをあっさりととらえる抜群の動きを見せた。母は04年の桜花賞馬ダンスインザムード。母子G1制覇を母の思い出の地である阪神で決める。
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運命に引き寄せられた人馬が抜群のリズムで駆け上がっていく。無敗の女王を目指すダンスファンタジア。ゆかりある超良血馬の感触に、武豊は酔いしれた。
栗東坂路でマチカネニホンバレ(5歳オープン)を3馬身追走する形でスタート。じっくりと背中を味わいながら、序盤の速いラップにも余裕の表情で追走していく。残り1Fで射程圏内。ラストは古馬重賞ウイナーを“見下ろし”のスタンスでとらえ、4F51秒7‐38秒6‐12秒8で半馬身先着した。
2歳牝馬らしからぬ力強さが名手をうならせる。「少しイライラしていたけど、キャンターに行ったら引っ掛かるわけでもない。先行馬が前半ペースを上げたから、時計は速過ぎたかな。でも楽に追いついた。無理して出したタイムではないよ。すごい脚力」。興奮交じりに口を開いた武豊は「思った通りの部分もあれば思った以上の部分もある。うん、素晴らしい馬だね」と最大級の賛辞を贈った。
これを運命と言わずに何と言う。母でG1・2勝馬ダンスインザムードとは3戦目にコンビを結成し、4戦目で桜花賞をV。今回もまた3戦目から手綱を任された。ダンスファンタジアが新馬戦でVを飾ったレース当日、東京競馬場で藤沢和師に「良さそうな馬ですね」と声をかけた。「阪神に行ったらよろしくな」とトレーナーは返答。続く赤松賞を完勝し、大舞台で念願の対面を果たした。
騎乗経験者にしか分かり得ない感覚で、母娘を比較する。「母は名牝でスピードがあった。この馬もありそうだね。ただ体形は違う。こっちはファルブラヴ産駒らしい感じ。それがいい方に出て、カチッとキリッとしているよ。母は柔らか過ぎるほど柔らかい馬だったから」。母父サンデーサイレンスの柔軟性と父から受け継いだパワーが融合。血統的魅力が1頭のサラブレッドに凝縮されている。
テレビ越しに見た過去2戦の印象について「センスを感じる競馬内容だった」と端的な表現で素質を評価する武豊。「今回だけじゃなくて先々まで楽しみだね」とホレ込みようはハンパではない。人馬のかき鳴らす幻想曲に仁川のファンが酔う。
デイリースポーツ - 2010/12/9 9:28