2011年07月27日

【小倉記念】開幕週での施行が鍵、馬場・気候実績馬多数で波乱も

★ポイント1「休み明け」
→過去10年、中10週以上の間隔をあけて臨んだ馬の成績は【3・2・0・7】複勝率41.6%。馬券圏内に入った5頭すべてに重賞連対実績があり、5頭中4頭が父サンデーサイレンス系を持つ馬だったことから、開幕週特有の高速決着に強い馬が狙い目と言えそうだ。
(ニホンピロレガーロ、スウィフトカレントetc)

★ポイント2「上がり3F」
→過去10年、上がり3F最速馬の成績は【5・4・1・2】複勝率83.3%。上がり3F2位の馬も【3・1・3・2】複勝率77.8%と好成績を残しており、切れ味を武器とする馬にとって最適の舞台なのだろう。
(ドリームジャーニー、ロサードetc)

★ポイント3「小倉実績」
→過去10年、馬券圏内に入った30頭中20頭に小倉芝での連対実績があった。小回りかつ高速馬場の小倉芝はクセのあるコースであり、コース実績はあるに越したことはない。
(サンレイジャスパー、メイショウカイドウetc)


小倉芝2000mで行われるサマー2000mシリーズ第3戦・小倉記念。今年は震災の影響で小倉競馬場が酷使されており、馬場の回復具合が気になるところ。もし例年並みの馬場まで回復しているのであれば、開幕週での施行となる今年はレコードの可能性すらある高速馬場が想定される。

今年の小倉記念で注目を集めているのは七夕賞の勝ち馬・イタリアンレッド。展開が向いたとはいえ牡馬相手に勝ち切った前走内容にフロック視する要素はなく、今回は5戦4勝の得意舞台である小倉。過去10年、前走七夕賞組が【0・3・0・19】と不振傾向にある点は気がかりだが・・・

ローテーション面で評価を上げたいのは、過去10年【3・2・0・7】複勝率41.6%を誇る中10週以上の間隔をあけて臨んだ組。小倉記念は休み明けの馬と相性の良いレースであり、この中では重賞連対歴&父サンデーサイレンス系を持つサンライズマックス、トーホウアランを強調しておきたい。

小倉芝2000mで行われた中京記念を制し、昨年4着からの雪辱を期するナリタクリスタルはどうか。コース・距離実績とも申し分ないが、連続開催後半の新潟記念、雨が降りしきる中での稍重馬場だった中京記念での勝利実績から開幕週の高速馬場への対応という点で不安は残る。速い上がりでの競馬に実績のないコスモファントムともども、当日の馬場状態で取捨選択を判断したいところだ。

ちなみに過去10年の小倉記念において、上がり3F最速馬の成績は【5・4・1・2】複勝率83.3%。上がり3F2位の馬も【3・1・3・2】複勝率77.8%と好成績を残しており、立ち回りの上手さで勝負するタイプは過信禁物かもしれない。


【データで見るオススメ馬】

★サンライズマックス
→過去10年、中10週以上の間隔をあけて臨んだ馬の成績は【3・2・0・7】複勝率41.6%。上がり3F最速馬の成績は【5・4・1・2】複勝率83.3%。小倉を使われた近3走中2走で上がり3F2位以内を記録しており、まだまだ見限れない。

【馬場で見るオススメ馬】

★アドマイヤメジャー
→芝外回り【0・0・0・6】に対し、芝内回り【6・1・1・4】とコースで成績がはっきりと分かれる同馬。芝2000m以下の内回り&関西圏&良馬場に条件を限定すると【6・1・1・1】とさらに成績は跳ね上がり、得意条件での一変があってもおかしくない。

【気候で見るオススメ馬】

★イタリアンレッド
→気候/寒〜暖【1・1・2・5】に対し、気候/暑〜酷暑【5・0・0・2】という典型的な季節馬である同馬。特に酷暑では【3・0・0・0】と負けなしで、この時期さらに評価を上げたい1頭だ。

【ローテーションで見るオススメ馬】

★アンノルーチェ
→京都芝1600mを使って小倉に臨むローテーションは今回で3走目だが、過去2回は1,3着といずれも好成績を残している。小倉芝でひと桁番を引いた際は【1・0・1・0】と馬券圏外がなく、枠順次第では好走が期待できる。

【血統で見るオススメ馬】

★サンライズベガ
→アドマイヤベガ産駒は小倉芝2000mで【8・10・6・52】複勝率31.6%。昨年は同産駒が勝利を収めており、この馬自身、小倉大賞典の勝ち馬でもある。平坦芝では大崩れがなく、前走の敗戦で人気が落ちるようであれば面白い。

(競馬天気:火曜コラム・田原基成「データ分析」より)
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